第48回共通 午前51~55
48-A-51 骨の構造で正しいのはどれか。
1.皮質骨には骨梁がある。
2.踵骨は海綿骨の部分が少ない。
3.発育時の骨髄は赤色骨髄である。
4.関節面は骨端軟骨で覆われている。
5.骨は軟骨よりもプロテオグリカンを豊富に含む。
正答 3
1.骨梁があるのは髄質骨の海綿骨です。皮質骨にはハバース管、フォルクマン管があります。
2.踵骨は海綿骨が豊富です。緻密骨は体重を支えるのに有利で、海綿骨は回旋力などに耐える力があります。長管骨では海綿骨は骨端部に多く、緻密骨は骨幹部に多いですね。
3.発育時の骨髄はすべて造血作用がある赤色骨髄です。成人になる長管骨の骨髄は造血作用のない黄色骨髄となりますが、体幹骨(椎骨、胸骨、腸骨など)では赤色骨髄を残します。
4.関節面は関節軟骨で覆われています。骨端軟骨は骨の長軸方向(長さ)の成長を促すもので、成長期の骨幹と骨端の間にあります。
5.プロテオグリカンは軟骨の主成分です。
48-A-52 有頭骨と接していないのはどれか。
1.舟状骨
2.月状骨
3.有鈎骨
4.豆状骨
5.小菱形骨
正答 4
48-A-53 筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか。
1.前鋸筋――――胸背神経
2.僧帽筋――――長胸神経
3.鎖骨下筋―――腋窩神経
4.小胸筋――――肩甲上神経
5.肩甲挙筋―――肩甲背神経
正答 5
1.前鋸筋は長胸神経支配です。広背筋が胸背神経支配です。
2.僧帽筋は副神経支配です。
3.鎖骨下筋は鎖骨下神経支配です。三角筋と小円筋が腋窩神経支配です。
4.小胸筋は内側・外側胸筋神経支配です。棘上筋と棘下筋が肩甲上神経支配です。
5.正しい。肩甲挙筋と大菱形筋、小菱形筋は肩甲背神経支配です。
48-A-54 Papez回路に含まれないのはどれか。
1.海馬傍回
2.視床前核
3.縁上回
4.乳頭体
5.帯状回
正答 3
Papez回路は、大脳辺系の部位を結ぶ回路で記憶に関係しています。
縁上回は角回とともに、頭頂葉の外側後部にあります。
48-A-55 下行性の神経線維が通るのはどれか。
1.薄束
2.錐体
3.楔状束
4.内側毛帯
5.外側毛帯
正答 2
1、3.薄束(下肢から)、楔状束(上肢から)は後索にあり、深部感覚および識別的触圧覚を伝える上行性の伝導路です。
2.錐体(延髄の腹側の膨らみ)は錐体路が下行します。錐体で交叉するものが外側皮質脊髄路で、交叉しないものが前皮質脊髄路です。
4.内側毛帯は薄束、楔状側が延髄の薄束核、楔状束核から第2ニューロンとなり、交叉し脳幹を上行する束です。
5.外側毛帯は蝸牛神経(聴覚)の上行路です。